バイデン氏、アフガン撤退を擁護 「永遠に引き延ばさない」

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国民に向けてアフガニスタンからの撤退について演説するバイデン大統領=31日/Evan Vucci/AP

国民に向けてアフガニスタンからの撤退について演説するバイデン大統領=31日/Evan Vucci/AP

バイデン氏はまた、テロリストの攻撃で死亡した13人の兵士を含め、撤退のために展開された兵士に敬意を表して称賛した。「何週間も自らの命を危険にさらして米国市民、協力者のアフガン人、同盟国の市民などを飛行機に乗せ、脱出させた。同国を脱出しようと押し寄せる巨大な群衆に直面しながらやり遂げた」と語った。

撤退の決断については「統合参謀本部と現地の司令官全員が、計画通りに空輸任務を終了することで意見が一致していた」と説明した。

「もし退避が早く始まっても、空港には人が押し寄せ、政府への信頼と支配の崩壊は訪れただろう」「とても難しく、危険な任務である点は変わらなかっただろう。結局、我々が直面している複雑な状況や試練、脅威に置かれることなく、戦争の終わりから退避することはできないということだ」と述べて、米軍撤退に伴う混乱は避けられなかったとの見方を示した。

バイデン氏はまた、8月末に撤退するとの決断の責任は自分が負うとしながらも、米軍撤退の合意についてトランプ前大統領に非難の矛先を向けた。

「私の前任者である前大統領は、タリバンと5月1日までに米軍を撤退させると約束する合意書に署名した。私が就任してわずか数カ月の時期だ。そこにはタリバンがアフガン政府との共同の政府に関する取り決めを結ぶという条件が入っていなかった」

「一方で、合意書は昨年5000人の受刑者の解放を認めた。その中にはタリバンの戦闘司令官幹部の一部がいて、アフガニスタンを掌握した人々の中にそうした人物がいる。私が就任したときには、タリバンは2001年以降で軍事上最も強力な位置にいた」

バイデン氏はタリバンに対し、希望者が安全に出国できるようにするとの約束を果たさせるとも述べた。

米政権が世界中のテロリズムを追跡する点では、米国は「20年前でなく今日あるテロを追跡する」と語った。さらに「ISIS―Kにはまだ対処が終わっていない」と述べ、先月26日の空港への攻撃に対する「容赦ない、狙いを定めた、精密な戦略」の実行を誓った。ISIS―Kはこの攻撃の犯行声明を出している。

移りゆくテロの変化にも触れて、「テロの脅威は継続し、変化している。我々の戦略も変化が必要だ」と語った。

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