バイデン氏、アフガン撤退を擁護 「永遠に引き延ばさない」

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国民に向けてアフガニスタンからの撤退について演説するバイデン大統領=31日/Evan Vucci/AP

国民に向けてアフガニスタンからの撤退について演説するバイデン大統領=31日/Evan Vucci/AP

ワシントン(CNN) バイデン米大統領は31日、アフガニスタン戦争の終結について国民向けに演説し、首都カブールからの混乱を伴う撤退を擁護した。前日には最後の米軍機がアフガンを離れ、20年近く続いた米史上最長の戦争に幕が下りていた。

バイデン氏はホワイトハウスでの演説で、「米国民の皆さん、アフガン戦争はもう終わった」と語りかけた。戦争を終結すべきか否か、いつ終結すべきかという問題に直面した大統領は自身が4人目だとした上で、大統領選でアフガン戦争終結を公約に掲げたことに言及。「きょう私はその公約を守った」と強調した。

バイデン氏は混乱に満ちた撤退の実行に関して厳しい視線を向けられているが、それに対する謝罪の言葉はなかった。アフガンでの選択肢は「去るか、状況を激化させるか」だったとして自身の決断を擁護し、米軍をアフガンで増派する以外は撤退が唯一の選択肢だったとの認識を示した。

さらに「この永遠に続く戦争を引き延ばすつもりはなかった。永遠に続く出口を引き延ばすつもりはなかった」として、イスラム主義勢力タリバンを遠ざけるためにアフガン国内に一定の軍隊を残留させることは実行可能だとの主張を退けた。

バイデン氏はまた、「アフガンでの終わりなき任務にはもはや明確な目的が存在しなかった」と主張。米軍の撤退は「他国を作り変えるための大規模な軍事作戦の時代が終わった」ことを意味すると述べた。

タリバンが予想外のスピードでカブールを制圧したことで、米軍の撤退は混乱に見舞われた。

カブールの空港のゲート前に集まってタリバンから逃げようとする人々や、避難者でいっぱいになった米軍機内の画像は世界中に配信された。空港にたどり着くのが難しかった米国人150人以上は、近くのホテルの屋根からヘリで空輸された。先週には空港のゲート付近でテロ攻撃が発生し、170人以上が死亡。29日には、米軍が過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)の分派組織「ISIS―K」の自爆未遂容疑者を狙って自衛的攻撃を実施した。

それでも、バイデン氏は演説で撤退を「並外れた成功」だったと形容。バイデン氏は最近、アフガン軍のあっけない崩壊に不意を突かれたことは認めていたものの、米軍はこうした全ての事態に備えていたと主張した。

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