コロナ禍の終息時期、決めるのは人間の行動 CDC所長
(CNN) 米疾病対策センター(CDC)のワレンスキー所長は7日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が終息する時期や経緯について、最終的には人間の行動によって決まるだろうとの認識を示した。
米国の蔓延(まんえん)状況は感染力の強いデルタ株が猛威を振るう中で悪化したものの、ここへ来て感染率や重症化率は低下。ウイルスとの戦いに進展がみられる。
ワレンスキー所長は「我々は現時点で多くの科学的知識を獲得しており、ワクチンもある。予測できないのは人々の行動だ。今回のパンデミックにおいて、人々の行動はあまり助けになっていない」と述べた。
米国にはまだワクチンを接種せず、ウイルスに無防備な人々が一定数いる。「ウイルスは馬鹿ではないのでそちらへ向かう」(ワレンスキー氏)
ワレンスキー氏によればパンデミックは人々を分断する要因であり続けてきた。国として現状に終止符を打てるかどうかは、人々が集団的行動を取れるか否かにかかっている。
「現在我々は人間同士で争っている。共通の敵であるウイルスと戦っているのではない」(ワレンスキー氏)
ジョンズ・ホプキンス大学のデータによると、米国の先週の新規感染者数は1日当たり平均約10万1200人以上で、デルタ株の蔓延がピークに達した9月半ばから41%減少した。
新型コロナの米国内での入院患者数は7日時点で6万8760人。デルタ株のピークからは34%減少している。保健福祉省が明らかにした。
CDCによれば、米国民でワクチン接種を完了しているのは全体の約56%にとどまる。