トランプ氏、裁判で4時間半証言 トランプタワー前での暴行巡る訴訟で
(CNN) トランプ前米大統領は18日、2015年にニューヨーク市のトランプタワー前で起きたデモで同氏の警備員から暴行を受けたと主張する男性らが起こした裁判で、約4時間半にわたり宣誓証言を行った。原告の弁護士が明らかにした。
原告のベンジャミン・ディクター弁護士は「トランプ氏をさまざまな争点で調べた。トランプ氏がさまざまな選挙運動のイベントや集会で行った発言で、イベントでの暴力を促し、また警備員が暴力や財産の押収に及ぶことを促したと弁護士が見るものが含まれる」と述べた。
ディクター氏は「(前)大統領はみなが予想する通りだった」と述べ、トランプ氏の証言がどのようなものだったかや、証言内容が真実であると考えるかについて具体的な言及を避けた。
トランプ氏に対する証言録取の実施には数年かかった。ニューヨーク州の裁判所は19年にビデオ形式の証言を命じたが、大統領在任中は停止されていた。
本訴訟は「メキシコ出身の人権活動家」を自称するグループが15年に起こしたもの。このグループは同年9月にトランプタワー前で移民に関するトランプ氏の発言に抗議していた。
原告によると、当時の警備担当トップのキース・シラー氏がデモに参加していたエフレイン・ガリシア氏から「トランプ。米国を再び差別主義者に」と書かれた大きな紙を奪おうとしたところ、ガリシア氏がこれを防ごうとして、シラー氏に頭をたたかれたという。
原告はガリシア氏が紙を奪われないように試みたものの、シラー氏がこれを奪い取って粉々に破ったとしている。原告の弁護士らはトランプ氏に対し、トランプタワー前での従業員の行動に責任があるかについて認識していたか問いたいと希望していた。