米NY州のクオモ前知事、性犯罪容疑で刑事訴追
クオモ容疑者側のリタ・グラービン弁護士は「クオモ知事が人を暴行したことは一度もない」として容疑を否定。オルバニー郡のクレイグ・アップル保安官について「アップル保安官の動機は明らかに不適切だ」と非難した。
クオモ容疑者は、過ちを犯したことは認めながらも、性犯罪の訴えについては繰り返し否定していた。ニューヨーク州のレティティア・ジェームズ司法長官は8月3日、クオモ容疑者が繰り返していたとされる性的嫌がらせに関する詳細な報告書を発表。同容疑者はこの捜査が公表された1週間後に知事を辞任した。
訴追状ではクオモ容疑者の容疑について、ジェームズ報告書に記載された女性の証言や、携帯電話の記録、ニューヨーク州警察の2020年12月7日の航空記録、クオモ容疑者の電話のメッセージなどによって裏付けられるとしている。
クオモ容疑者は、外部の捜査員2人が主導する司法長官の捜査を、政治的動機に基づくものと位置付けようとしてきた。辞任を発表した際は、被害を訴えた女性の「正直な」告発に感謝するとしながらも、社会規範の変化を理解できなかった被害者と自らを位置づけ、「私の心の中では誰とも一線を越えたことはない。だがその一線がどれほど書き換えられていたかを理解していなかった」「世代や文化の変化に対する私の認識が不十分だった」と弁明していた。