米ニュージャージー州知事選、民主現職のマーフィー氏が接戦制す CNN予測
(CNN) 米ニュージャージー州で州知事選が行われ、CNNの予測によれば、民主党候補で現職のフィル・マーフィー氏が共和党候補のジャック・チャッタレリ氏を破り再選される見通しとなった。ニュージャージー州知事選で民主党候補が再選されるのは40年以上ぶりで、マーフィー氏は予想以上に接戦となった知事選を制した。
マーフィー氏の勝利は僅差(きんさ)だったものの、ホワイトハウスとは異なる政党の候補が勝利するという流れに逆らう結果となった。奇数年に行われるもう一つの州知事選であるバージニア州での知事選では、過去のパターンを繰り返すものとなり、共和党候補のグレン・ヤンキン氏が民主党候補のテリー・マコーリフ氏を破り、民主党にとって打撃となった。民主党は近年、バージニア州で優勢となっていた。
しかし、ニュージャージー州での結果もバージニア州と同じく、来年の中間選挙を戦う民主党にとっては警鐘を鳴らすものとなっている。ジョー・バイデン氏は2020年の大統領選で、ニュージャージー州とバージニア州で2桁の差をつけて勝利していた。
バイデン氏はニュージャージー州では、ドナルド・トランプ前大統領に対して、約16ポイントの差をつけて勝利していた。世論調査は州知事選がより接戦となる可能性を示唆していた。しかし、今回の州知事選では、マーフィー氏が州内の支持率でバイデン氏よりも良いにもかかわらず、バイデン氏に遠くおよばなかったことが明らかになった。
![支持者らに応えるフィル・マーフィー氏=3日、米ニュージャージー州アズベリーパーク/Angus Mordant/Bloomberg/Getty Images](/storage/2021/11/04/6df40894c9f1613e1795348e30437bbe/211103190553-01-phil-murphy-new-jersey-election-1103-restricted-super-169.jpg)
支持者らに応えるフィル・マーフィー氏=3日、米ニュージャージー州アズベリーパーク/Angus Mordant/Bloomberg/Getty Images
ニュージャージー州の民主党はバージニア州と同じように、選挙戦では一貫して、共和党候補をトランプ氏と結びつけようとしていた。トランプ氏はニュージャージー州では依然として不人気となっている。しかし、そうした心情も、民主党の一部が懸念するように、バイデン氏の支持率低下によって効果が薄れたかもしれない。モンマス大学の知事選前の世論調査では、バイデン氏の支持率は43%だった。
ニュージャージー州の共和党はバージニア州と同じような戦術を取り、トランプ氏とは距離を置きつつ、その代わり、マーフィー氏の税制や、民主党による新型コロナウイルスへの対応がビジネスに与える影響を取り上げた。