オミクロン株、「感染力強いも重症度低い」可能性 ファウチ氏
(CNN) 米国のファウチ大統領首席医療顧問(米国立アレルギー感染症研究所長)は9日までに、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」について確認された症例のデータなどを見た場合、重症化する度合いは少ないとみられるとの見方を示した。
ただ、重症化する程度に結論を下すのは時期尚早とも付け加えた。米ホワイトハウスで7日開かれたオンライン会見で述べた。
感染力については分子構造的な科学的な証拠を踏まえ、強まっている可能性があるとした。
オミクロン株が最初に検出された南アフリカの研究結果に触れながら、デルタ株など新型コロナのほかの変異株に以前感染した人々の間でオミクロン株に再感染する傾向が強くなっているとみられるとも述べた。
この変異株に関する現実世界での科学的証拠は急速に蓄積されており、今後の感染拡大の動向、1人が何人にうつすかを意味する再生産の数字のあり得る増加や一定の状況におけるデルタ株との急速な置き換わりなどの把握が可能になるだろうとも語った。
今後2、3週間内にオミクロン株についての知見がさらに得られるだろうとも述べた。
ファウチ博士は5日にもオミクロン株に触れ、これまで得たデータに依拠し、より深刻な症状をもたらさないことを示唆していると指摘していた。ただ、断定はまだ出来ないと釘を刺してもいた。