ペンス前米副大統領、トランプ氏は「誤り」 選挙結果転覆の権限巡り
フロリダ州レークブエナビスタ(CNN) ペンス前米副大統領は4日、自身に2020年大統領選の結果を覆す権限があったとするトランプ前大統領の主張について「誤りだ」と述べ、トランプ氏を名指しで批判した。
フロリダ州オーランド近郊で行われた保守派の会合で発言した。誰か1人に選挙結果を変える権限があると示唆するのは「非アメリカ的」だと訴え、20年大統領選の結果を再び争おうとするトランプ氏の試みに対してこれまでで最も強い反論を加えた。
ペンス氏は今回、副大統領には選挙結果を変更する権限があるとの主張を続ける保守派に警告。こうした主張は次回大統領選で共和党にとって問題のある立場となる可能性があると指摘した。
ペンス氏は「憲法上、私に選挙結果を変える権限はなかった」と指摘した上で民主党に矛先を向け、「我々が24年に彼らを倒してもカマラ・ハリス(副大統領)に選挙を覆す権限はない」としている。
トランプ氏はこのところ、選挙結果転覆の試みが失敗したのはペンス氏の責任だと改めて主張。先月30日の声明では、選挙人集計方法の見直しを進める議会超党派の取り組みに触れ、ペンス氏に選挙結果を変更する権限があったことの証しだと述べていた。
米上院では現在、共和党のロブ・ポートマン、スーザン・コリンズ、リサ・マコウスキー各議員の支援の下、「選挙人集計法」を改定して副大統領の役割は形式的だと明確化する動きが加速している。