シク教徒の男性2人が負傷、2人組に襲われる 米NY市
(CNN) 米ニューヨーク市クイーンズ区で12日午前、シク教徒の男性2人が2人組の男に襲われ、病院へ運ばれた。今月3日には同じ地区で、インドから訪れたシク教徒の男性が歩行中に顔を殴られていた。
ニューヨーク市警(NYPD)の報道担当者によると、12日に襲われたのは76歳と64歳の男性。2人組にこぶしと棒で殴られた。2人とも容体は安定している。
容疑者のうち1人は拘束されたが、もう1人は逃走中。警察は憎悪犯罪(ヘイトクライム)として捜査している。
現場はシク教徒を含むインド系移民の多い地区で、シク教徒の大半が住むインド北部パンジャブ州にちなんで「リトル・パンジャブ」と呼ばれている。
3日にはパンジャブ州からニューヨークを訪れていた70歳の男性が被害に遭ったばかり。男性はその後、家族のいるインドへ戻った。
NYPDは先週、容疑者が映った防犯カメラの映像を公開し、情報提供者に3500ドル(約44万円)の報奨金を出すと表明した。この人物が12日の襲撃に関与したかどうかは明らかでない。
米国の擁護団体「シク教徒連合」の幹部は、シク教徒がこれまでも同じような暴力を受けてきたと主張した。
シク教は世界の宗教のうち、信者の数が5番目に多い。米国には50万人あまりのシク教徒が住んでいるとみられる。髪を切らずにターバンでまとめた外見上の特徴から、暴力や差別の標的になるケースが目立っている。