トランプ氏と警護隊員の出来事、シークレットサービスが争う用意あると調査委に通知
(CNN) 米シークレットサービス(大統領警護隊)は28日午後、昨年1月の米連邦議会議事堂襲撃事件を調査する下院特別委員会に、同日の公聴会で証言のあった大統領専用車での出来事について、関係者に宣誓下で供述させる意向を伝えた。その出来事自体が起きていなかったことを証言する用意があるという。
同日の公聴会では、トランプ前大統領の元首席補佐官マーク・メドウズ氏の側近を務めたカシディー・ハチンソン氏が、トランプ氏が大統領専用車のハンドルを握ろうと車両の前席に手を伸ばし、残った手をシークレットサービス(大統領警護隊)の隊員に突きだしたとの話を聞いたと証言していた。当時の次席補佐官トニー・オルナート氏から聞いた話としていた。
この件に詳しいシークレットサービスの関係者はCNNに対し、オルナート氏は、トランプ氏がハンドルを握ったり、シークレットサービスの隊員をつかんだりしたとの話をハチンソン氏に伝えたことを否定しているという。
隊員のロバート・エンゲル氏は以前、委員会で事件当日のトランプ氏とのやり取りを証言し、トランプ氏が議事堂に行く意欲に関しても証言していた。ただこの関係者によると、いさかいや暴力を振るわれたかについての質問は受けなかったという。
オルナート氏は現在、シークレットサービスの幹部を務めている。
委員会の広報担当者は、シークレットサービスが反論の意向を示している点について、「委員会は公に宣誓下で証言しようとする証人が信用できることについて、信頼を置いている。ただ、他の人が持つ情報で調査に役立つ可能性のあるものがあれば、どんな情報でも耳を傾ける用意がある」と述べた。
ハチンソン氏の弁護士はツイッターで、ハチンソン氏は自分が聞いた話を宣誓下で証言したと指摘。「その話に関して知っている人物も同様に宣誓下で証言すべきだ」と述べた。