巨大カタツムリ発見で防疫措置、髄膜炎感染の恐れ 米フロリダ州
(CNN) 米フロリダ州パスコ郡で侵略的外来種の巨大カタツムリ「アフリカマイマイ」が急繁殖しているのが見つかり、同郡の防疫措置が講じられた。
フロリダ州農業消費者サービス局(FDACS)によると、パスコ郡ニューポートリッチー地域で6月23日、アフリカマイマイが生息しているのを確認した。
同局の広報がCNNに語ったところによれば、アフリカマイマイは髄膜炎を引き起こす広東住血線虫という寄生虫に感染していることがあり、人間が健康リスクにさらされる恐れがある。年間2500個もの卵を産むことから駆除は難しい。
パスコ郡には違法なペット輸入を通じて持ち込まれたと思われる。ペットとしての飼育は禁じられているが、侵略的外来種をペットとして飼い続ける人もいる。もしもそうしたアフリカマイマイが捨てられたり逃げたりすれば、500種以上の植物や、家屋の塗装までを餌として、たちまち繁殖する。
パスコ郡で繁殖しているアフリカマイマイの数は調査中。アフリカマイマイは東アフリカ原産で、成長すると体長約20センチにもなる。
防疫措置は6月25日から始まり、住民がアフリカマイマイや関連する植物、土などを指定区域に持ち込んだり持ち出したりすることは禁じられている。州は住民に対し、アフリカマイマイと思われる巨大カタツムリを見かけた場合は通報するよう促し、髄膜炎のリスクがあることから手袋をはめずに触れてはいけないと呼びかけている。
州は土壌に殺虫剤のメタアルデヒドを散布して、3年がかりでパスコ郡のアフリカマイマイを駆除する計画。
フロリダ州では2011年にマイアミデード郡でもアフリカマイマイが発見された。完全に駆除できたのは21年だった。