バイデン夫妻、独立記念日の銃乱射事件に「衝撃」
ワシントン(CNN) 米国のバイデン大統領は4日、中西部イリノイ州シカゴ郊外で独立記念日のパレード中に起きた銃乱射事件について声明を発表し、ジル夫人とともに衝撃を受けていると明かした。
声明の中でバイデン氏は「ジルと私は分別のない銃による暴力に衝撃を受けている。またしても米国の地域共同体に深い悲しみがもたらされた。今年の独立記念日という日に」と述べた。
同日シカゴ郊外のハイランドパークで発生した銃乱射事件では少なくとも6人が死亡、20人以上が負傷した。当局は参考人の男(22)の身柄を拘束している。
バイデン氏は声明で、銃暴力の蔓延(まんえん)との戦いをあきらめるつもりはないと付け加えた。
この後、より厳しい銃規制法があれば今回の事件は防げたかとのCNN記者の問いには、「まだ状況が分からない」とコメントし、回答を控えた。
先月25日には、数十年で初となる銃の安全に関する主要な連邦法案にバイデン氏が署名。主張の対立が目立つ論点で、同法案の成立は超党派での重要な成果となっていた。
軍人の家族らとホワイトハウスで独立記念日を祝っていたバイデン氏は上記の新たな銃規制法と今回の銃乱射事件に言及。米国の民主主義や生活様式を保証してくれるものは何もないとの見解を示しつつ、米国民に対し民主主義のために戦うことを呼び掛けた。
一方で国が複数の課題に直面しているとの認識も表明。「最近は、いくつかの理由からこの国が後退していると考えている」とし、自由や権利が縮小したとの見方を示唆した。
今年の独立記念日に先駆けては、最高裁が人工妊娠中絶を受ける憲法上の権利を認める判断を覆すなど、国内での分断を深める事案が起きていた。インフレで国内経済も打撃を被る中、最近の世論調査では党派を超えた米国民の大多数が国の現状に不満を抱いているとの結果も出ていた。