熱波で9千万人以上に警報、各地で死者 NYやボストンも猛暑 米国
(CNN) 米首都ワシントンやニューヨーク、ボストンの大都市圏を含む北東部から中南部にかけての一帯で猛暑が続いている。24日の最高気温は40度を超えているとみられ、全米で9000万人以上を対象に熱波関係の警報が出されている。
ニューヨーク市では23日、少なくとも1人が熱中症のため死亡した。この人には基礎疾患があったという。ニューヨークのこの日の最高気温は36度を超すと予想されていた。
ペンシルベニア州アレンタウンでは21日、エアコンのない部屋で73歳の男性が死亡しているのが見つかった。この男性も糖尿病などの基礎疾患があった。
テキサス州ダラスでは先週、やはり基礎疾患をもつ66歳の女性が死亡した。20日にはサウスダコタ州の国立公園で、22歳のハイカーが水を切らし、脱水症や熱中症と思われる症状で死亡した。
フィラデルフィアやボストン、首都ワシントンでは最高気温が35度を超える見通しで、湿度が高いことから体感温度はさらに上昇が予想される。
ボストン市のミシェル・ウー市長は、19日から続いていた熱波関連の緊急警報を25日まで継続すると発表した。24日午後、ボストンの気温は37度を超え、この日の気温としては89年ぶりの暑さになった。
同市は冷房センターや屋内プール、図書館などを市民に開放している。
電力会社によると、ボストンのドーチェスター地区では24日、猛暑のために約7500軒で停電が発生した。約1万2500軒については同日の早い段階で復旧できたとしている。
ニューヨーク市も24日午後8時まで猛暑に対する注意報が出され、電力会社が散発的な停電の対応に当たった。
フィラデルフィアも24日の最高気温が37度を超すと予想され、当局は熱波に関する健康上の非常事態宣言を延長した。当局は戸別訪問やホームレス支援などの活動を強化している。
西部ではペンシルベニア州ピッツバーグ近郊のグリーンズバーグで前日の暴風雨により、24日も1万軒以上で停電が続いている。
市長が熱波関連の非常事態を宣言した首都ワシントンは、24日の気温が37度を超すと予想され、少なくとも25日午前まで非常事態を延長する。
ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は住民に冷房センターの利用を促し、近隣の弱者に気を配ってほしいと呼びかけた。