米ロ外相、ウクライナ侵攻後初の電話会談 ブリンケン氏「率直な会話」
ワシントン(CNN) ブリンケン米国務長官は29日、ロシアのラブロフ外相と電話会談を行った。ロシアによる2月下旬のウクライナ侵攻開始後、両氏の会談は初めて。
ブリンケン氏は、会談では「率直で直接的な会話」が行われたと説明。ロシアで拘束中の米女子バスケットボール選手ブリトニー・グライナー氏と元米海兵隊員ポール・ウィラン氏の解放に関する米国の「実質的な提案」を受け入れるよう、ロシア側に迫ったことを明らかにした。
この提案は6月から交渉の俎上(そじょう)に乗せられている。CNNは今週、提案内容について、有罪判決を受けたロシアの武器商人ビクトル・ボウト受刑者と米国人2人の交換も含まれると報じていた。
国務省で記者会見したブリンケン氏は、会談後にロシアが提案に応じる可能性が高まったか、低くなったかに関する見解を明らかにしなかった。ラブロフ氏の反応についても触れなかった。
ロシア外務省の声明によると、ラブロフ氏はブリンケン氏に対し、囚人交換の可能性に関して米国は「臆測に基づく情報を詰め込む」のではなく、「静かな外交」に戻るべきだと強く提案したという。
ブリンケン氏によると、会談では黒海を通じたウクライナの穀物輸出に関する合意が実施されることへの期待にも言及した。