米ハワイで最後の石炭輸入、閉鎖予定の唯一残る発電所用
(CNN) 米ハワイ州のデービッド・イゲ知事は31日までに、州内で唯一稼働し、閉鎖が予定されている石炭火力発電所用の石炭の最後の船積み分が到着したと発表した。
知事はSNS上で、到着を受け、ハワイが今後、クリーンエネルギーの活用へ移行する上で大きな一歩となると述べた。
ハワイの地元テレビ局KHNLによると、27日に到着した今回の石炭はインドネシアから輸出された。同発電所は1980年代に米企業のAESコーポレーションが建設し、オアフ島で数万規模の世帯に給電してきた。
発電所の施設などの将来的な利用方法については不明だが、同社は残っている40人の従業員に対し太陽光発電や風力発電、蓄電事業での雇用を申し出た。
ハワイ州の知事室の報道発表文によると、イゲ知事は2015年、州内で活動する電力企業などに対し販売する電力は45年までに100%の比率で再生可能エネルギーにするとの目標を掲げた法案に署名していた。
ハワイ州は再生可能エネルギーの利用の促進では先導的な役目を果たしており、州都ホノルルは太陽光の発電能力では1人あたりで最高の水準に達しているともされる。
同州は20年には、電力企業などによる新たな石炭火力発電所の新たな建設を禁じる法案を発効させていた。同法は、22年以降に石炭燃焼の施設を持つ事業体などとの合意事項の延長も認めていなかった。