銃乱射でまひの8歳男児、車いすで教室復帰 「前向きさ奪われず」
(CNN) 米独立記念日の7月4日、米中西部イリノイ州シカゴ北郊のハイランドパークで起きた銃乱射事件でパレード参加中に撃たれ、腰から下がまひ状態になった男児が、今週から小学校に復帰した。家族の声明文をCNNが入手した。
クーパー・ロバーツ君(8)は車いすを自力で走らせて教室に入り、双子の兄弟ルーク君と同じ3年生に合流した。
両親は声明で「命にかかわる大けがと、今も毎日数時間続くリハビリを思うと、学校に戻るのは遠い将来になる気がしていた」と述べた。
けがはまだ治療中で、通学も少しずつ、段階的に再開することになる。それでも再開は「信じられないほど素晴らしい節目」だと、両親は感慨を述べている。
クーパー君を待ち受けているのは、事件前からがらりと変わった学校生活だ。休み時間に友達と校庭を走り回れないこと、遊具で遊んだりボールをけったりできないことを、とても悲しんでいるという。
![けがはまだ治療中で、通学も少しずつ、段階的に再開することになる/Courtesy Jason and Keely Roberts](/storage/2022/10/11/3b2b635189496dcea878a12b184204d1/221011113857-01-cooper-roberts-super-169.jpg)
けがはまだ治療中で、通学も少しずつ、段階的に再開することになる/Courtesy Jason and Keely Roberts
学校にいられるのは1日のうち一部だけで、しかも毎日ではない。自分にはできないことを見せつけられるばかり。それでも、本人の気力や精神、「クーパー君らしさ」は変わらず残っていることが分かるという。
家族はクーパー君が駐車場から車いすで学校へ入っていくのを見送りながら泣き、駐車場から出る時もまた涙を流した。
事件であまりに多くを奪われ、人生を変えられてしまったが、クーパー君は学校へ戻る日を指折り数えて楽しみに待っていた。幼いなりに大変な学校生活になることを覚悟しながらも、大好きな友達や先生にまた会えるからと、進んで立ち向かう。
家族は声明で、銃撃犯の「忌まわしい凶行」もクーパー君の思いやりや、前向きの姿勢を奪うことはなかったと強調した。