米、ミサイルはウクライナ軍発射との報道にコメントせず ポーランドに着弾
(CNN) 米国家安全保障会議(NSC)の報道官は、ポーランド東部に着弾し2人を死亡させた「ロシア製ミサイル」について、ウクライナ軍がロシア軍の攻撃を迎撃しようとして発射したものとの報道について、コメントを避けた。
報道官は「我々からコメントはなく、この報道について確認もしない。大統領が今日発言した通り、何が起きたのかを正確に把握するポーランドの調査を支援する」と述べた。
AP通信は16日、米当局者3人の話として、暫定評価ではミサイルはウクライナ軍がロシア軍攻撃を迎撃しようとして撃ったものだと示唆されると伝えた。この当局者らは、この件に関して公表する権限がなく、匿名を条件に話したとしている。
ウクライナのゼレンスキー大統領の顧問は同日CNNに寄せた声明で、AP通信の報道を明確に否定することはしなかった。CNNは北大西洋条約機構(NATO)にもこの報道について確認を求めているが、返答はまだない。
ミサイルは15日午後、ポーランド東部の村プシェボドフ近く、ウクライナとの国境から西に約6.4キロの地点に着弾した。ロシアがウクライナに過去1カ月あまりで最大級のミサイル攻撃を仕掛けたタイミングとほぼ同時だった。
NATO加盟国が直接攻撃を受けたのは、ロシアによるウクライナ侵攻開始以降の9カ月間で初めて。ポーランド外務省はミサイルを「ロシア製」と発表したが、ミサイルを巡る正確な状況は依然明らかになっていない。
ロシア軍、ウクライナ軍ともロシア製の武器弾薬を使用しており、ウクライナは防空システムの一部としてロシア製ミサイルを展開している。こうした古い世代の装備はソ連時代にさかのぼる。