米下院共和党の極右議員ら、ウクライナ支援の打ち切りを模索
(CNN) 米下院共和党のマージョリー・テイラー・グリーン議員率いる極右議員らは17日の記者会見で、ウクライナ支援に反対する意向を明言した。今後の党内対立を予見させる会見となった。
グリーン氏は会見で、ウクライナ支援に関する決議案の採決実施に向けて取り組み始めたことを明らかにした。決議案はバイデン政権に対し、これまでの対ウクライナ安全保障支援に関連する全文書を提出するよう求める内容。
この取り組みは共和党指導部の賛同を得ていないが、指導部は記者会見に関する事前連絡を受け取った。
極右議員らはまた、ウクライナにこれ以上の「白紙小切手」は与えないとした下院共和党トップ、マッカーシー院内総務の発言にも言及した。ただ、マッカーシー氏はこの発言の後、連邦資金の監督を強化したいだけだと釈明した。
グリーン氏は「ウクライナは今や米国の51番目の州になったのか。ゼレンスキー(ウクライナ大統領)が我々の政府のどの役職に就いているというのか」と問いかけ、共和党のマット・ゲーツ下院議員も「私はもう1ドルたりともウクライナに与える票を投じない」と発言した。
反ウクライナ派は共和党のごく一部に過ぎないが、僅差(きんさ)で辛うじて過半数を確保する状況では、このグループが影響力を持ちうる。
CNNの予測によると、共和党が下院の多数派を握る見通しだが、議席数の差は僅差になるとみられる。17日夜の時点の予測では、共和党は218議席、民主党は210議席を押さえる見通し。まだ決まっていないレースで現在1位の候補が勝利すれば、最終的に共和党の議席数は221となる。