ウクライナ兵の「パトリオット」訓練、米国で来週にも開始 米国防総省
(CNN) 米国防総省は10日、早ければ来週にも米中西部のオクラホマ州フォートシルで、ウクライナ軍兵士90〜100人に地対空ミサイル「パトリオット」の訓練を行うことを明らかにした。
同省の発表に先立ち、CNNは訓練が米国で始まり、「数カ月」にわたって行われると報じていた。
同省のライダー報道官は「ひとたび配備されればパトリオットはウクライナの防空能力に貢献し、今も続くロシア軍の空爆から身を守る新たな能力をウクライナの人々に提供する」と記者会見で述べた。
ライダー氏はまた、すでに発表されている欧州でのウクライナ軍大隊のための複数の武器を組み合わせた諸兵科連合訓練も早ければ来週にも始まり、「米国からの訓練者を増やす必要はない」と述べた。
ドイツがウクライナに供与すると約束したパトリオットの訓練をどのように行うのか、訓練が終わるのを待って自国所有のパトリオットを送るのか、ライダー氏は詳細を明らかにしなかった。
バイデン米大統領は、昨年12月下旬にウクライナのゼレンスキー大統領がホワイトハウスを訪問した際にパトリオットをウクライナに送ることを発表した。
米国はパトリオット1基を供与する。ここには発電設備、コンピューター、射撃管制装置、最大8基の発射装置が含まれる。操作には約90人を要し、操作の訓練には数カ月かかる。
パトリオットは最新鋭で効果の高い防空システムと広くとらえられているが、専門家らは射程に制限があり、またウクライナ軍が使いこなせるようになるまでに時間を要することから「戦争の流れを一気に変えるものではない」と警告している。