米海兵隊、グアム島の新基地が正式発足 沖縄から兵士移動へ
(CNN) 米海兵隊は29日までに、西太平洋の米領グアム島に新たな基地「キャンプ・ブラズ」を正式に発足させた。
基地の広さは4000エーカー(約16平方キロ)で、海兵隊が新基地を設けるのは過去70年で初めて。キャンプ・ブラズには最終的に海兵隊兵士約5000人が配備される見通し。
同基地の建設費用は日本政府が一部負担した。沖縄の基地から海兵隊をグアムへ移すとの日米合意に基づく。
海兵隊は報道発表文で、米国防総省が2022年に国防戦略の理念として打ち出したようにキャンプ・ブラズは戦略拠点としての役目を果たすと主張。同戦略で国防総省は二つの最優先課題を明記し、一つは「中国が及ぼす多重的な脅威の増大を見据えながらの母国防衛」と強調。二つ目は「米国、同盟国やパートナー国に対する戦略的な攻撃の抑止」としていた。
海兵隊のバーガー総司令官(大将)は今月26日に催された同基地の発足式典でこの二つの課題に言及。その上で「インド太平洋地域の安全保障と安定にとって前方展開し、持続性があるプレゼンスは要である」と主張。
「キャンプ・ブラズはこの中での重要な一部分になる」とし、「それ以上に我々と日本政府との間の切り離せない関係を反映している」と続けた。
また、日本から参加した吉川ゆうみ外務政務官は、日米同盟はインド太平洋地域の繁栄、平和と住民の礎石であり、日本の外交政策の基軸であると述べた。
基地では工事がまだ続いており、整備が完全に終了したわけではない。グアム島北部にはアンダーセン米空軍基地もある。