飛行中の米旅客機の非常ドア開けようとした男を逮捕 客室乗務員刺そうとする動きも
(CNN) 米警察は6日、ロサンゼルスからボストンに向かう機内で客室乗務員の首を壊れた金属製のスプーンで3回にわたり刺そうとしたとしてマサチューセッツ州の男を逮捕した。男はその前に非常口のドアを開けようともしていたという。
男には危険な武器を使用して航空機の運航及び客室乗務員の業務を妨害した疑いがかかっている。男はボストンの空港で逮捕され、9日予定の公判まで拘束される、
当該の機体の飛行中、客室乗務員は機内のドアの1つが解除されているとの警告表示に気付いた。調べたところ、ドアのハンドルが完全に施錠された位置から押し出され、非常用のレバーが解除されていることが分かった。司法省が明らかにした。
乗務員はドアの近くにいた男と言葉を交わした後で、機長に事態を報告。機長らは男が機体に脅威を及ぼしているとみて直ちに着陸する必要があると判断した。
その直後、男は座席から立ち上がり、何事か口にすると客室乗務員1人に向かって行き、壊れた金属製のスプーンで刺そうとする動きを見せた。乗務員の首のあたりに3回当てたと司法省は述べている。
男は他の乗客らに取り押さえられ、着陸後直ちに連行された。
刑事告訴状によれば、男は捜査員に対し、武器として使用するため機内の洗面所でスプーンを壊したと説明。また自分で非常用のドアを開けようとしたとも明かした。飛行機から飛び降りることを「思いついた」のだという。
さらに自分の身を守るために客室乗務員を刺そうとしたと告げた。乗務員らが自分を殺そうとしていると思ったからだという。
客室乗務員は男の持っているものが自分のシャツの襟に3回当たるのを感じたとしている。
機体を運航したユナイテッド航空は、事件を受けて男を今後搭乗させないと発表。乗務員や乗客が男に対して素早く対応したことに謝意を示した。また着陸は安全に行われ、負傷者はいなかったとした。
その上で運航中におけるいかなる種類の暴力も容認しないと明言。現在法執行機関の捜査に協力していると声明で明らかにした。