米議事堂襲撃事件の被告に逮捕状、公判開始日に行方分からず
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は、6日に首都ワシントンで開かれた裁判に出廷しなかったフロリダ州の被告に対して逮捕状を発行した。被告に対しては2021年1月6日に発生した連邦議会議事堂襲撃事件に関連する容疑で公判が行われる予定だった。
被告への逮捕状の内容によると、法廷の当局者らはオリビア・ポロック被告の所在を先月下旬以降把握できていない。被告の捜索は秘密裏に行われていたものの、裁判の期日になっても本人が法廷に姿を現さない事態となった。
裁判を担当するカール・ニコルズ地裁判事は、ポロック被告が出廷しなかった結果、裁判は同被告の共同被告人2人を対象に進めると発表。ポロック被告の審理は個別に行われると述べた。
ポロック被告の弁護士はCNNへの6日の声明で、同被告について、姿を消す前には今後の自身の弁護に熱心に協力していたと説明した。
議事堂襲撃で警官を襲ったとされるフロリダ州のグループのうち、起訴されて逃亡したのはポロック被告で3人目。被告の兄弟のジョナサン被告は21年7月に起訴されて以降、当局の手を逃れている。FBIは同被告の行方に関する情報に対し、最大1万5000ドル(約200万円)の報酬を出すとしている。
もう1人の共同被告人、ジョセフ・ハッチンソン被告への逮捕状も6日に公開された。ニコルズ判事は以前、弁護士を立てていない同被告について、他の共同被告人とは別に、年内のより遅い時期に審理される見通しだと述べていた。
ハッチンソン、オリビア両被告とも、裁判前に拘置所に勾留はされていなかった。前者は自宅軟禁、後者はGPS(全地球測位システム)を通じた監視の対象となっていた。
ハッチンソン、オリビア、ジョナサンの3被告には複数の警察官を組織的に襲撃した容疑がかかっている。ハッチンソン被告とオリビア被告は無罪を主張。ジョナサン被告は正式な罪状認否を行っていない。