FBI、中国人工作員とみられる2人逮捕 司法省は中国人34人を訴追

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米当局が中国人工作員と疑われる人物2人を逮捕した/Chandan Khanna/AFP/Getty Images/FILE

米当局が中国人工作員と疑われる人物2人を逮捕した/Chandan Khanna/AFP/Getty Images/FILE

(CNN) 米連邦捜査局(FBI)が中国人工作員と疑われる2人を逮捕したことが分かった。また米司法省は、米国在住の反体制派の発言封じや嫌がらせを試みたとして、中国人34人を訴追した。

逮捕された盧建旺容疑者と陳金平容疑者は、ニューヨークのチャイナタウンでひそかに「警察署」を運営していた疑いが持たれている。両容疑者は米国籍の保有者。共謀して中国政府の代理人として活動し、司法妨害を試みた疑いで訴追された。

ニューヨーク州東部地区連邦地検の報道官によると、2人は17日、ニューヨークの連邦裁判所に出廷した。「警察署」は昨年秋に捜索令状が執行された後、閉鎖されたという。

盧容疑者は25万ドル、陳容疑者は40万ドルの保釈金を支払い釈放された。中国領事館から半マイル(約800メートル)を超える移動や共謀者との連絡は禁止されている。両容疑者とも答弁をしていない。

司法省はまた、中国政府に批判的な米国在住の中国人に嫌がらせを行ったとして、中国国家警察の警官34人を訴追すると発表した。

司法省によると、34人はいずれも中国在住で、身柄は拘束されていない。34人は中国に対する世界の見方に影響を与えることを目的とした特別プロジェクトの取り組みに参加していたとされる。

司法省によると、工作員2人はSNSを使って中国に好意的な内容を投稿したり、米国や中国人の民主化活動家を含む「敵とみなした」存在を攻撃したりした疑いがある。違法運営されていた警察署は「初めて確認された米国内の海外警察署」で、中国公安部のために設置されたものだという。

工作員2人は中国公安部の指示で、米国民が運営しているように見せかけたアカウントを創設、維持していたとされる。プロパガンダの話題としては、米国外交や香港の人権問題、ロシアのウクライナ侵攻、新型コロナウイルス、ジョージ・フロイドさん殺害事件をきっかけに起きた人種的公正を求めるデモなどがあったという。

オルセン司法次官補は声明で、「中国は抑圧的な治安機関を通じ、反体制派や政府に批判的な人を監視、威嚇するための秘密拠点をニューヨークに設けた」と指摘。「中国の行動は許容される国家の行動の限度をはるかに超えている。我々は断固として、米国に住む全ての人の自由を専制体制の抑圧の脅威から守る」と述べた。

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