ペンス前米副大統領、24年大統領選に立候補届け出
(CNN) ペンス前米副大統領(63)は5日、2024年大統領選で共和党候補指名を目指すための届け出書類を提出した。
ペンス氏は7日、CNN主催の対話集会に先立ち、正式に出馬を表明する予定だ。すでに名乗りを上げているかつての上司、トランプ前大統領と対決することになる。
トランプ氏は20年大統領選の不正を主張して結果を覆そうとペンス氏に圧力をかけ、この主張を発端に21年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件が起きた。
ペンス氏は自身に選挙結果を覆す権限はなかったとしてトランプ氏を公然と批判する一方、トランプ氏への人格攻撃は控え、前政権の業績を誇りに思うと繰り返してきた。
これに対してトランプ氏はすでに、24年大統領選の共和党指名争いでライバルとなるデサンティス・フロリダ州知事らに対して個人攻撃を仕掛けている。
ペンス氏は下院共和党のナンバー3を経て、12年にインディアナ州知事に就任した。
16年大統領選で、党内社会的保守派からの支持拡大を狙ったトランプ氏の副大統領候補に選ばれた。キリスト教右派のひとつ、福音派の信者で、自ら「まずキリスト教徒であり、次に保守派、続いて共和党員」と名乗る。
前政権ではトランプ氏を忠実な側近として支え、新型コロナウイルス対策の責任者を務めたが、20年大統領選の結果をめぐり同氏と決別。議事堂襲撃事件前後の同氏とのやりとりを回想録で詳細に明かし、今年4月には連邦大陪審で証言に立った。
ペンス氏の知名度は高いものの、支持率は10%に満たず、トランプ、デサンティス両氏を大きく下回っている。共和党有権者の一部からは称賛と尊敬を集める一方、非難や憎悪の対象として攻撃されることもある。