FBIが男を射殺、バイデン米大統領脅迫の容疑 トランプ氏起訴の検察にも矛先
(CNN) 米ユタ州で9日、ジョー・バイデン大統領を脅迫したとされる男が、米連邦捜査局(FBI)に銃撃されて死亡した。
死亡したのはクレイグ・ロバートソン容疑者。大統領に対する脅迫や公務執行妨害などの疑いがかけられている。捜査当局は、ロバートソン容疑者が狙撃ライフルなど複数の銃器を所持していたとみている。
検察によると、ロバートソン容疑者は同日夕に予定されていたバイデン大統領のユタ州訪問を前に、「バイデンがユタに来ると聞いた」「古い狙撃服を掘り出し、M24狙撃ライフルの埃(ほこり)を払っている。ようこそ、最高愚か者司令官」などと脅迫していたとされる。
同容疑者は数カ月前から、米民主党の政治家やドナルド・トランプ前大統領を起訴した検察に対する脅迫をネットに投稿していた。
7日の投稿では「ヘイ、FBI(連邦捜査局)、まだオレのSNSを監視しているか? おまえたちがまた来た時のために、装填(そうてん)した銃を用意しておくよ」と書き込んでいた。
バイデン大統領は9日、ユタ州ソルトレークシティー訪問を前に、ニューメキシコ州でこの事件について説明を受けた。
FBI広報がCNNに寄せた声明によると、捜査員が絡む銃撃は現地時間の9日午前6時15分ごろ、ユタ州プロボで発生。捜査員は逮捕状と家宅捜索令状を執行しようとしていた。令状の対象者は死亡した。
ロバートソン容疑者はまた、「メリック・ガーランド(司法長官)退治ツール」というキャプションを付けた半自動式拳銃の写真や、ガーランド司法長官殺害の夢に関する投稿をフェイスブックに掲載していたとされる。
検察によると、トランプ前大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿では、前大統領を起訴した米ニューヨーク州マンハッタン地区検察のアルビン・ブラッグ検事にも矛先を向けていた。