ウクライナへの長距離ミサイルの供与、直ちには行われず 米当局者

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(CNN) 米国がウクライナに対して、長距離ミサイル「ATACMS(エイタクムス)」を直ちに供与することはないことがわかった。米当局者が明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領は繰り返し、長距離ミサイルの供与を要請している。

米国は21日にも、ウクライナに対する新たな軍事支援を発表するとみられているが、当局者によれば、この中にATACMSは含まれていない。ゼレンスキー氏とバイデン米大統領は21日に協議を行う予定。

現在ウクライナに配備されている米軍の兵器の最大射程は、地上発射型小口径爆弾の150キロ程度。

ATACMSの射程は約300キロ。ATACMSを使用すれば、ウクライナ軍はこれまでの2倍の距離にある標的を攻撃できる。英国製の長距離巡航ミサイル「ストーム・シャドー」の射程は約250キロで、ATACMSはこれを上回る。

米軍幹部は19日、ATACMSに関する最終的な決定は下されていないと明らかにした。CNNは以前、バイデン大統領が長距離ミサイルの供与に関する最終的な決定を近く下す可能性があると報じていた。長距離ミサイルがあれば、ウクライナ軍はクリミア半島のさらに奥地へ攻撃を行うことができるようになる。

同幹部は、供与するかどうかの判断については、大統領が権限を持つと説明。陸軍は意思決定者にデータを提供しており、正しい情報を用いて適切なレベルで意思決定が行われるとした。

同幹部はATACMSの備蓄量は明らかにしなかったものの、ウクライナに供与する際の制限要因にはならないとの見方を示した。

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