薬物発見の米保育所、運営者の夫をメキシコで拘束 1歳児が中毒死
(CNN) 米ニューヨーク市ブロンクス区の保育所で先週、1歳児が薬物中毒とみられる症状で死亡し、床下から大量の薬物が見つかった事件で、新たに保育所運営者の夫がメキシコで拘束された。事情に詳しい複数の米捜査当局者が26日、CNNに語った。
メキシコ北西部のシナロア市内を走るバスの車内で、メキシコ当局と米麻薬取締局(DEA)の捜査官に拘束された。米連邦保安官局(USMS)が身柄を確保し、ニューヨークへの引き渡し手続きを進めている。
事件では、保育所のオーナーで運営者の女(36)ら3人がすでに逮捕され、殺人罪や麻薬密売の共謀罪で起訴されている。
夫は今月15日に保育所の子どもらが意識不明になった後、強力な医療用麻薬「フェンタニル」が入ったとみられる袋を持って逃走する姿が防犯カメラに映っていた。
連邦捜査当局者がCNNに語ったところによると、夫を含む4人は全員、麻薬密売に従事していたとみられる。
事件では乳幼児4人が病院に搬送され、このうち1歳の男児が死亡した。当局の発表によると、子どもたちが昼寝に使っていたマットの下からフェンタニルが見つかった。その後さらに、所内の床下でフェンタニルを含む薬物が発見されていた。
DEAによると、運営者は子どもたちが異変を示した後、緊急通報の前に2回、夫に電話をかけていた。夫は捜査当局者らが到着する数分前、手ぶらで保育所に入り、約2分後に買い物袋2つを下げて裏口から出て行ったことが分かっている。