(CNN) 米中央軍は4日、押収したイラン製の弾薬100万発以上をウクライナ軍に引き渡したと発表した。ロシアとの戦争でウクライナ軍が直面している武器不足を緩和するのに役立つ可能性があると当局者らはみている。
中央軍によると、弾薬は2日に引き渡された。声明には「米政府はイランのイスラム革命防衛隊(IRGC)に対する司法省の民事没収請求により、7月20日にこれらの弾薬の所有権を得た」とある。
司法省は3月に、海軍がイエメンへの輸送中にイランから押収した100万発の同国製の弾薬や数千のロケット推進手榴弾(しゅりゅうだん)用近接信管、大量のロケット推進手榴弾用推進剤の没収を模索していると発表した。
声明によると、これらは中央軍の海軍部隊が昨年12月9日に航行していた無国籍の木造船から押収したもの。「国連安保理決議2216号に反して、IRGCからイエメンの反政府武装勢力フーシへと移送中だった」としている。
中央軍の中東にある施設に保管されていたこれらの武器について、バイデン政権は合法的にウクライナに送る方法を数カ月間検討してきた。
米海軍は過去1年で、イエメンへ武器を輸送するイランの船舶から、数千丁の同国製アサルトライフルと100万発以上の弾薬を押収。こうした差し押さえはパートナー国が展開している部隊と共同で実施されることが多く、イエメンのフーシへの武器密輸にこれまで使用されてきた航路を行き来する無国籍の小型船舶を標的としている。
米国は1月中旬に、フランス軍がイランからイエメンに運ばれていた3000丁のアサルトライフルと23発の対戦車誘導ミサイルを押収するのを支援。その後、武器は米国が保管した。