小型機、米高速道への「不時着」で墜落し2人死亡 車にも衝突
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は10日、フロリダ州ネープルズ市近くの州間道75号線に9日午後、小型機が墜落して、操縦士と副操縦士とみられる2人が死亡したと報告した。墜落時に車両1台と衝突してもいた。
同機の操縦士は直前に管制塔へ緊急事態の発生を通報していた。FAAによると、墜落機は「ボンバルディア・チャレンジャー600」で、計5人が乗っていた。
同州コリアー郡の保安官事務所は10日、暫定的な身元確認の情報として犠牲者の2人は操縦士と副操縦士とし、氏名も発表。負傷して近くの病院へ搬送された3人は、乗務員1人に乗客2人とした。
飛行状況の追跡サイト「FlightAware」によると、同機はオハイオ州立大学空港を離陸し、フロリダ州の別の空港へ向かう前にネープルズ空港へ寄港の予定だった。
フロリダ州高速警察隊の報道発表文によると、同機の墜落で南方面行きの車線を走行していたピックアップトラックを含む車両2台が損傷した。うち1台の運転手が軽傷を負い病院へ運ばれた。別の車両にはけが人は出なかった。
墜落が起きた際、75号線上にいた別の車の運転手はCNNの取材に、小型機は後方から飛んで来て前方にいたピックアップトラックの屋根部分を削り取るようにして路面に着地し、9メートルほど横滑りを続けたと証言。その後、コンクリート製の側壁に衝突し、爆発音を残して炎上したという。道路への着陸を試みたようだったとも述べた。
小型機がぶつかったトラックは中央分離帯に突っ込み、ひっくり返ったが、運転手は自ら車外に出てきたという。無事な様子だったとした。
航空無線サイト「LiveATC.net」上の交信記録によると、墜落機の操縦士はエンジン2基の出力を失ったと管制塔に知らせ、「緊急着陸をする」とも宣言していた。管制官は滑走路の準備をしていたが、操縦士は最後に「着陸許可は得たが、滑走路までたどり着けないだろう」と連絡していた。
同州高速警察隊によると、小型機は75号線の南方面行きの複数の車線に墜落する格好となっていた。残骸処理や墜落原因の解明作業のためこの車線は10日は終日閉鎖となった。