夫婦殺害の死刑囚、執行直前に看守ら数十人が恩赦求める 米ミズーリ州
嘆願書によると、ドーシー死刑囚は長い間、慢性のうつと闘っており、飲酒したりクラックコカインを使用したりして事件当時は離脱症状が出ていたという。
ミズーリ州最高裁判所の先月の判決によると、事件が起きたのは06年12月23日。ドーシー死刑囚はその数時間前、いとこのサラさんに電話で助けを求め、麻薬密売人2人が部屋に来ていて金を払わなければならないと訴えた。
サラさんとベンジャミンさん夫妻がドーシー死刑囚の部屋を尋ねると、密売人は立ち去った。夫妻は自分たちの家にドーシー死刑囚を連れて帰り、一緒に飲んだりビリヤードをしたりして過ごした。
ところがその夜遅く、ドーシー死刑囚は散弾銃を持って夫妻の寝室に入り、至近距離から2人を射殺した。
ドーシー死刑囚は夫妻の持ち物とサラさんの車を盗み、盗んだ物を売って借金を返そうとしたとされる。夫妻の遺体は翌日、サラさんの両親が発見した。当時4歳だった娘は家に1人で取り残されていた。
ドーシー死刑囚は12月26日に出頭し、第1級殺人で起訴されて、08年3月に罪状を認めた。死刑判決は上訴審でも支持された。
パーソン知事の広報は4日、CNNの取材に対し、恩赦の嘆願について検討していることを明らかにした。一般的には死刑執行の日の24時間前までに決定が発表される。
ドーシー死刑囚は今も州裁判所と連邦裁判所の両方に訴えを起こしており、これによって死刑執行が中止される可能性もある。死刑囚は一般的に、刑執行の直前まで訴訟を継続する。