O・J・シンプソンさんが死去 元アメフト選手、殺人事件で無罪に

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1995年の裁判で、証拠品の手袋をはめるO・J・シンプソンさん/AFP via Getty Images

1995年の裁判で、証拠品の手袋をはめるO・J・シンプソンさん/AFP via Getty Images

(CNN) 米プロフットボールリーグ(NFL)の元スター選手で、元妻らの殺人事件で起訴された後に無罪となったO・J・シンプソンさんが10日、がんのため亡くなった。76歳だった。

シンプソンさんの家族が11日、シンプソンさんのX(旧ツイッター)のアカウントで明らかにした。

プロフットボールの殿堂のジム・ポーター会長が声明で明らかにしたところによると、シンプソンさんは前立腺がんを患い、化学療法を受けていたという。

シンプソンさんは、1994年に元妻とその友人の男性が米カリフォルニア州ロサンゼルスで殺害された事件で殺人罪で起訴されたが、翌年無罪となった。

元スター選手とあって、シンプソンさんの刑事裁判は全米の関心を集め、多くの国民が視聴した。また、黒人であるシンプソンさんの弁護団が、捜査を主導した刑事に人種的偏見があると主張したことで、人種差別という点でも注目された。

裁判で最も知られているのは、殺人現場とシンプソンさんの家で片方ずつ発見された手袋を、検察側の要請でシンプソンさんが陪審員の前ではめたシーンだ。手袋はシンプソンさんの手には小さく、はめるのに苦労したことからシンプソンさんに有利になったとされている。

シンプソンさんはその後、2007年にラスベガスで発生した強盗事件で逮捕され、有罪となった。約9年服役し、17年に釈放された。

フットボール選手としてはシンプソンさんは計76回のタッチダウンを決めるなど活躍し、85年に殿堂入りを果たした。

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