米下院公聴会で証言のファウチ氏、今も続く脅迫

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米下院新型コロナ特別小委員会の公聴会で証言するファウチ氏/Allison Bailey/Middle East Images/AFP/Getty Images

米下院新型コロナ特別小委員会の公聴会で証言するファウチ氏/Allison Bailey/Middle East Images/AFP/Getty Images

(CNN) 米政府の新型コロナウイルス感染対策を指揮したアンソニー・ファウチ前国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長が3日、引退後初めて議会公聴会で証言した。在任中からの脅迫は、今も続いているという。

ファウチ氏は下院新型コロナ特別小委員会の公聴会で、在任中のコロナ対応やウイルスの起源をめぐり、野党・共和党から厳しい追及を受けた。

共和党保守強硬派のグリーン議員はマスク着用義務を批判し、ファウチ氏を人道犯罪で起訴するべきだと主張した。

ファウチ氏は公聴会の後、CNNの番組で、公の場でこうした陰謀論に基づく発言があるたび、自身や家族への脅迫が繰り返されてきたと指摘。「私の政策のせいで何人が亡くなったとか、私がウイルスをつくり出したなどと言う人がいると、直後に必ず殺害予告が増える」と語った。

公聴会でも、与党・民主党のディンゲル議員の質問に答える形で脅迫の例を挙げ、自身や妻、3人の娘たちに嫌がらせのメールや書簡が送り付けられたことを明かした。実際に殺害を企てた容疑者2人が逮捕されたケースもあり、身辺警備が常時必要になったという。

ファウチ氏はNIAIDでの38年間、民主、共和両党の歴代政権下でエイズウイルス(HIV)やウエストナイル熱、炭疽(たんそ)菌テロ、新型インフルエンザ、鳥インフル、エボラ出血熱、ジカ熱への対応を担い、コロナ対策の指揮を執った。

番組では「意見やイデオロギーの違い、批判などはどの時代にもあるが、国内全般や今回の公聴会にみられるような暴言は実に残念なこと。公聴会の目的は、我々が再びパンデミック(世界的大流行)に直面する事態に備え、次はどう対応すればいいのかを考えることなのだが」と訴えた。

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