バイデン大統領にインタビューのラジオ司会者、「質問は事前に渡された」
(CNN) 米大統領に向けた先月末の討論会でのバイデン大統領の不調が注目されるなか、4日放送のラジオ番組で同氏にインタビューした司会者が、質問事項のリストを事前に渡されていたことを認めた。
ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるラジオ局の司会者、アンドレア・ローフルサンダース氏とバイデン氏のインタビューは3日に収録された。ローフルサンダース氏は6日、CNNの番組でこの時のことを振り返った。
CNNのビクター・ブラックウェル氏が、インタビューでの質問事項を渡されていたかと尋ねると、ローフルサンダース氏は「そうだ」と返答。8項目の質問を受け取り、このうち4項目を自分が選んだと述べた。質問を渡したのはバイデン陣営だったという。
ブラックウェル氏はさらに、ウィスコンシン州ミルウォーキーのラジオ番組でも先日、バイデン氏にインタビューした司会者が、ローフルサンダース氏とほぼ同じことを質問していたと指摘した。
バイデン陣営の報道担当者は6日の声明で、質問を事前に渡していたことを否定せず、それに応じることがインタビューの条件というわけではないと強調。「インタビューされる側が話したい項目を提示するのは、全く珍しいことではない」と主張した。
事情に詳しい関係者によると、バイデン陣営は一方で同日、質問事項の提示を今後は控えるとの方針を打ち出した。
討論会の結果を受けて、民主党内部でもバイデン氏の適性を疑問視する声が上がっている。同氏は5日に記者団からの質問に答え、高齢不安をめぐるABCニュースとのインタビューにも応じた。今後、首都ワシントンで9日から始まる北大西洋条約機構(NATO)首脳会合でも、記者会見に臨む予定だ。