米民主党、大統領選撤退求める議員30人超に バイデン氏はペロシ氏に「怒り心頭」
ウィスコンシン州ミルウォーキー(CNN) 米民主党の複数の議員は19日、バイデン大統領に大統領選からの撤退を公に要求した。バイデン陣営は「大統領はどこにも行かない」とのメッセージを打ち出そうと試みているものの、バイデン氏は新たな離反の動きに直面している。
共和党全国大会閉幕の翌日、民主党のマーティン・ハインリッヒ上院議員やペロシ前下院議長に近いゾーイ・ロフグレン下院議員を含む議員約10人が新たにバイデン氏に撤退を要求した。これで撤退を求める民主党議員は30人を超えた。
ペロシ氏に近い民主党議員2人は匿名で取材に応じ、19日の新たな声明、特にロフグレン氏のバイデン氏への書簡はペロシ氏の影響だと指摘。ペロシ氏は共和党全国大会の終了後もバイデン氏降ろしの動きがなくならないことを大統領や側近に理解してもらうことが重要との考えだという。
事情に詳しい情報筋によれば、バイデン氏はペロシ氏に「怒り心頭」の状態。この情報筋は、ペロシ氏の長年の側近であるロフグレン氏が撤退を求める書簡を公表したことで、バイデン氏の怒りはさらに高まったと明かした。CNNは今回の記事についてペロシ氏側とバイデン陣営の双方にコメントを求めている。
民主党の二大重鎮であり、バイデン氏の重要政策課題の立法で長年足並みをそろえてきた両氏の決裂は特筆に値する。
ハリス副大統領の側近もペロシ氏への不快感を表明。バイデン氏が身を引いた場合に新たな候補者を見つける迅速なプロセスに言及したペロシ氏の発言に不快感を示した。
ハリス氏の側近にとって、この「プロセス」とはバイデン氏が身を引いた場合に副大統領を迂回(うかい)することを意味する。バイデン氏を断固支持し、団結を示そうと努めてきたハリス氏は19日午後、献金者と電話会談を行った。陣営関係者によると、ホワイトハウス西棟の要請があったという。