米民主党副大統領候補、ワルツ氏とは何者か 共和党が説明に躍起

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ミネソタ州のティム・ワルツ知事/Jacquelyn Martin/AP

ミネソタ州のティム・ワルツ知事/Jacquelyn Martin/AP

(CNN) 11月の米大統領選で民主党からの指名を確実にしているハリス副大統領が自身の副大統領候補としてミネソタ州のティム・ワルツ知事を選んだのを受け、共和党側はすかさず同知事がどのような人物なのか説明を試みている。

「カマラ・ハリスはもう一人の左翼過激派を副大統領候補に選ぶことで、米国に関する自らの急進的な構想を一段と強化した」。大統領選で共和党からの候補指名を獲得したトランプ前大統領の陣営は、近く公開予定の宣伝動画に使うナレーションでそう主張する。

トランプ陣営はこの数日を費やしてワルツ氏に対する反対候補調査を実施。同氏をハリス氏やバイデン大統領よりもさらにリベラルな人物として攻撃する計画だ。特に州知事を務めた過去4年間の実績に焦点を当てるとしている。陣営の高位の顧問やトランプ氏に近い人々がCNNに明らかにした。

共和党の副大統領候補に指名されたオハイオ州のJ・D・バンス上院議員は6日午前、ワルツ氏の選出に反応。「カマラ・ハリスがいかに急進的なのかを浮き彫りにしている」と指摘した。

ワルツ氏は元教師で、陸軍州兵としての経歴も持つ。トランプ氏の顧問らによれば、陣営はワルツ氏が連邦議会議員を務めた12年間を持ち出す意向である一方、同氏が過去4年間常に進歩派と同調してきた人物だとの印象づけを狙うという。その上でバイデン政権の掲げる政策を率先して支持してきた人物であることも強調する考えを示す。

顧問の一人は「彼女(ハリス氏)は自分と同じとんでもない考えを持つ60歳の白人男を見つけた」と説明。長年にわたって様々な経歴を持つ人物だとしつつ、最も重要なのは直近の4年間に何をしてきたかだと主張した。

ワルツ氏を攻撃するに当たり主要な焦点になるとみられるのは、国境問題においてリベラル的な立ち位置だという議論や、銃の権利及び警察に対して否定的な人物との印象づけなどが挙げられる。またバイデン政権の経済政策との親和性を指摘するほか、ワルツ氏本人のここまでの外交政策にも疑問を投げ掛けると考えられる。

ワルツ氏は下院議員時代、共和党支持者が多くを占める保守的な地方の選挙区から選出されていた。それでも共和党議員は同氏に対して「急進的」のレッテルを貼る戦略に動いている。

とりわけ民主党左派の重鎮バーニー・サンダース上院議員から支持されている点や、黒人差別に反対する2020年の「ブラック・ライブズ・マター(BLM=黒人の命も大切だ)」の抗議行動に向けた対応に批判が集中している。

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