バンス氏妻が夫を擁護、「子なし猫好き女性」発言は「冗談」
(CNN) 米共和党の副大統領候補に指名されたJ・D・バンス上院議員の妻、ウーシャ・バンス氏は5日放送のインタビューで、子どものいない大人をさげすむ夫の過去の発言を擁護した。民主党の一部の政治家を「子なしの猫好き女性」と呼んだのは「冗談」だったとして、重大視しない姿勢を示した。
バンス氏がトランプ前大統領と伴走する副大統領候補になって以来、この発言は改めて注目を集めている。法廷弁護士のウーシャ氏はFOXニュースとのインタビューで、夫の過去の発言は親たちが直面する問題や、親の生活において政府が果たす役割に関する議論に資するためだったと説明した。
バンス氏は中身のある論点を強調するため「冗談」を言ったというのが真相だと説明。「人々にもっと発言の中身について話し合ってほしい、あれやこれやの短いフレーズを振り返るのに費やす時間を減らしてほしいと思うこともある」と語った。
さらに「彼が本当に言いたかったのは、この国で親になるには大変な困難が伴い得るということ。我が国の政策は、親になるのを一段と難しくするように設計されている場合もある」と続けた。
ウーシャ氏がひとりでインタビューを受けるのは初めてで、バンス氏が自身の出馬を巡る論調をすぐに変える必要に迫られる中で行われた。
バンス氏の過去の発言はセレブや人気歌手テーラー・スウィフトさんだけでなく、保守系メディアの怒りも買っている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の社説はバンス氏の発言について、「一部の右派男性コミュニティーが喜ぶ、冷笑的なジョークの類い」と酷評。保守派コメンテーターのベン・シャピーロ氏は自身の視聴者に対し、トランプ氏はバンス氏に疑いを持っているのでないかと公言した。
ウーシャ氏はFOXとのインタビューで、夫の発言に子どもを持てず苦労している人を傷つける意図は「全く」なかったとの見方を示し、中には「ごくもっともな」理由から子どもを持たない選択をする人もいると認めた。