トランプ氏、誤った陰謀論を拡散 ハリス氏選挙集会の群衆の規模巡り

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7日、米ミシガン州で開催されたハリス氏の選挙集会に集まった支持者ら/Julia Nikhinson/AP

7日、米ミシガン州で開催されたハリス氏の選挙集会に集まった支持者ら/Julia Nikhinson/AP

(CNN) 11月の米大統領選で共和党から出馬しているトランプ前大統領は11日、ソーシャルメディアへの一連の投稿で、民主党の大統領候補であるハリス副大統領について誤った主張を展開した。ミシガン州で先週開催されたハリス氏の選挙集会には「誰も集まっていなかった」との見解を表明し、「偽の群衆の画像」を使用したハリス氏は「選挙資格を剥奪(はくだつ)」されるべきだと訴えた。

トランプ氏は極右による陰謀論を真に受けたとみられる。その内容が誤りであることは、出席者やメディアが撮影した画像や動画で簡単に証明できる。それらによるとデトロイト近くの空港格納庫で行われた集会には数千人の支持者が集まっている。

ハリス氏の集会に関するトランプ氏の虚偽の主張は、大統領選の潮目が変わる中で発せられた。ハリス氏がバイデン大統領に代わって民主党の大統領候補となって以降、同党は勢いづいている。

トランプ氏は常々自身の集会に大勢の観衆を動員するが、かねてその人数に固執。これまでの発言でたびたび規模について誇張している。

同氏は自身のソーシャルメディア、トゥルース・ソーシャルでハリス氏から今年の大統領選への出馬資格を剥奪するべきだと強調。「なぜなら偽画像の作成は選挙介入だからだ。誰であれそんなことをする者は、どんないかさまでもやるに決まっている」と書き込んだ。

群衆が偽物だとトランプ氏が主張する画像/null
群衆が偽物だとトランプ氏が主張する画像/null

これに対しデジタル分析の専門家でカリフォルニア大学バークレー校教授のハニー・ファリド氏はビジネス向けSNSのリンクトインに投稿。人工知能(AI)で生成された画像を検知する二つのモデルで当該の画像を分析したところ、どちらのモデルでもAI生成の証拠は見つからなかったと明らかにした。

「操作の証拠がないからといって、画像が本物である証拠にはならないが、この画像がAIで生成された、もしくはデジタル的に改変された証拠は見つからなかった」(ファリド氏)

トランプ氏は11日、2枚の画像が掲載されたX(旧ツイッター)のスクリーンショットを共有した。一つの画像はハリス陣営の職員が投稿したもので数千人がハリス氏の乗る航空機を出迎える様子を捉えている。もう一つの画像は当該の航空機、エアフォーストゥーのエンジンの一つにズームアップしており、群衆ははっきり写っていない。

トランプ氏はこれらの画像が本物ではないと主張。実際には機体のそばに人は誰もおらず、AIで加工した画像だと書き込んでいた。

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