ハリス氏、「今こそ」ガザ停戦の時 抗議で演説中断後に発言
(CNN) 米民主党の大統領候補、ハリス副大統領が9日にアリゾナ州グレンデールで開催した選挙集会で、パレスチナ支持の抗議者が演説を遮る場面があった。ハリス氏はバイデン大統領と「24時間体制」でイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意の仲介に当たっていることを明らかにし、「今こそ人質合意を実現すべき時だ」と訴えた。
ハリス氏が演説を始めると、右側にいた抗議者の一団がスローガンを連呼した。スローガンの内容はCNNには明確に聞き取れなかった。聴衆は最初、「USA」の連呼で抗議の声をかき消そうとしたものの、抗議者らはハリス氏の発言を遮り続け、ハリス氏は用意していた発言を中断して対応した。ただ、抗議の正確な内容を聞き取ることはできていない様子だった。
ハリス氏はいま聞こえている声を尊重することも民主主義のための闘いの一部だと前置きしたうえで、「言わせてほしい。私が明確にしてきたように、今こそ停戦合意と人質合意を実現すべき時だ」と表明。数千人の聴衆から喝采を受けた。「今がその時だ。大統領と私は毎日24時間体制で停戦合意と人質奪還の実現に取り組んでいる」とも説明した。
その後、ハリス氏は用意された発言内容に戻り、抗議者に対しては「あなた方の声は尊重するが、我々がこの場所にいるのは24年大統領選の話をするためだ」と説いた。
ハリス氏は今回の停戦の呼び掛けに先立ち、ガザ地区の状況やイスラエルの軍事作戦について強力に発言していた。
先月イスラエルのネタニヤフ首相と会談した後には、ガザ地区のパレスチナ人の「苦しみに無感覚になるのを自分たちに許すことはできない」と述べ、停戦合意に応じるよう要請した。