トランプ氏、財務状況を開示 高額のライセンス収入や裁判費用が明らかに

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自身が所有する米ニュージャージー州のゴルフクラブの外で会見を開くトランプ氏(左)/Adam Gray/Getty Images via CNN Newsource

自身が所有する米ニュージャージー州のゴルフクラブの外で会見を開くトランプ氏(左)/Adam Gray/Getty Images via CNN Newsource

(CNN) トランプ前米大統領の最新の財務開示文書が15日、公開された。同氏がライセンス契約や本の印税で得た数百万ドルのほか、民事裁判費用も明らかにされている。

250ページ以上に及ぶこの開示文書は不動産事業から投資まであらゆる活動を含むトランプ氏の幅広い財務状況を示している。連邦選挙委員会から公開された今回の文書によって、同氏の財務状況は1年ぶりに公表されたことになる。

文書からは、トランプ氏のビジネスが世界中に及んでいることが改めて分かる。中国での数十件に及ぶ登録商標のほか、サウジアラビア、イラン、ウクライナ、イスラエルなど数多くの国での登録商標も含まれている。数百万ドル相当の仮想通貨から金塊への数十万ドル相当の投資まで同氏が財産をどのように管理しているかも明らかになっている。

トランプ氏は主要政党の候補者が納税申告書を公表するという伝統に一貫して抵抗している。財務開示報告書では広範な収入と資産の開示のみが求められているため、今回の文書は全体像を示しているわけではない。

開示文書には、女性作家ジーン・キャロルさんとニューヨーク州司法長官に対する5000万ドル(約74億円)あまりの負債が記載されている。ニューヨーク州の判事は資産価値の水増しを巡る2月の民事訴訟でトランプ氏に4億5400万ドルの支払いを命じ、連邦地裁の陪審は1月に名誉毀損(きそん)でキャロルさんに対する8330万ドルの損害賠償を命じた。トランプ氏は控訴する間、両方の訴訟に対する保証金を支払っている。

トランプ氏はSNS「トゥルース・ソーシャル」の運営元であるトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループの普通株を約1億1500万株所有している。現在の株価23.57ドルで約27億ドルとなる。

そのほか、自身が所有する二つの合同会社とのライセンス契約およびロイヤルティー契約を通じて1200万ドル以上の収入を得ている。これには自身のNFTトレーディングカードによる収益も含まれる。主に書籍の印税として500万ドルあまりの収入も報告されている。

トランプ氏は仮想通貨プラットフォーム「イーサリアム」で100万~500万ドル分の仮想通貨も保有している。トランプ氏がデジタル通貨の保有を継続しているのは、大統領に返り咲けば仮想通貨を支持する政策を推進すると約束しており、同氏の家族が経営する企業がこの業界への進出を計画しているためだ。

現在トランプ・オーガニゼーションを率いる息子のエリック・トランプ氏は最近X(旧ツイッター)に「私は本当に仮想通貨にほれ込んでいる」と投稿した。

トランプ氏の特に大きな収入源の一つは、フロリダ州パームビーチにある同氏の「マール・ア・ラーゴ・クラブ」からの収入で約5700万ドル。これは前回報告された約6500万ドルから減少している。

ホワイトハウスは4月、民主党の大統領候補であるハリス副大統領と夫のダグ・エムホフ氏の納税申告書を公開。両氏が2023年に45万299ドルの収入があったことを明らかにした。5月に公開された最新の財務開示文書はわずか16ページだった。

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