米国務長官、イスラエル首相と会談 ハマス最高幹部死亡の機会を捉えるよう強調
(CNN) 米国のブリンケン国務長官は22日、訪問先のイスラエルでネタニヤフ首相と会談し、人質全員の帰還とパレスチナ自治区ガザ地区での戦闘の終結に向けて、イスラム組織ハマスの最高幹部ヤヒヤ・シンワル政治局長が死亡した機会を捉えることの重要性を強調した。米国務省が明らかにした。
国務省の声明によれば、ブリンケン氏は、人質全員の解放を確実にし、イスラエルとパレスチナの双方に永続的な安全を提供する方法でガザでの紛争を終結させることによって、シンワル氏を裁くというイスラエルの成功した行動を活用する必要性を強調した。
声明では、米国はガザへの人道支援物資の流入を増やすため、イスラエルがより多くの行動を取る必要があると考えていることも明確にした。米国は今月に入り、イスラエル政府に対して30日以内にガザの人道状況を改善するよう要求。改善されない場合は、外国軍事援助に関する米国法に違反する恐れがあるとし、軍事支援の見直しを示唆した。
イスラエル首相府は声明で、今回の会談について、「友好的かつ生産的」であり、両国が「イランの脅威」について協議したと明らかにした。声明によれば、ブリンケン氏はネタニヤフ氏の私邸に対してドローン(無人機)攻撃があったことについて、ショックを受けていたという。イスラエル側は、人質の帰還に向けて戦闘を続けると伝えた。
ガザの今後の方向性について、両国の間で合意はみられなかった。ブリンケン氏は、イスラエルの安全保障に対する米国の「鉄壁」の関与と、イランとその代理勢力によるさらなる中東地域での侵略を阻止する必要性を再確認した。