トランプ氏、公的医療保険責任者にメフメト・オズ氏を指名
(CNN) トランプ次期米大統領は19日、医師のメフメト・オズ氏を新政権の公的医療保険責任者に選出したと発表した。メディケア(高齢者向け医療保険)及びメディケイド(低所得層向け医療保険)のサービスを提供するセンターの統括を担う。
トランプ氏は声明で、「オズ氏のことは長年知っている。彼なら米国に暮らす誰もが可能な限り最高の医療保険を確実に受けられるよう、戦ってくれるだろう。それによって米国は再び偉大かつ健康になる!」と強調した。
連邦政府の支出削減を目指すトランプ氏は、かねてメディケイドを削減の対象と認識。新たに選出したオズ氏がこの巨大な機関にメスを入れると約束した。
心臓外科医でテレビ番組司会者も務めるオズ氏は、2022年の上院選にペンシルベニア州から立候補。トランプ氏の支持を受けたものの落選していた。
トランプ政権下の18年にはスポーツやフィットネス、栄養学に関する大統領管轄の委員会で委員に任命され、20年に再任もした。
オズ氏司会の番組は数多くの視聴者と複数の賞を獲得。同氏は一躍、米国で最も有名な医師の一人になった。
しかし新型コロナウイルスを巡る同氏の見解は物議を醸した。たとえばパンデミック(世界的大流行)の初期、抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンを新型コロナの治療法として好意的に紹介。確固たる科学的証拠がないにもかかわらず、効果があると語っていた。そうした見方の多くは、当時共和党から称賛を受けていた。