トランプ氏、シークレットサービス長官に右派司会者の起用を検討 情報筋
(CNN) 米国のトランプ次期大統領は、シークレットサービス(大統領警護隊)の長官に右派のメディア司会者の起用を検討している。同氏の考えに詳しい複数の情報筋がCNNに明らかにした。
シークレットサービスは今夏、2度にわたるトランプ氏の暗殺未遂の事前阻止に失敗している。
トランプ氏が起用を検討しているのはポッドキャスト番組司会者のダン・ボンジーノ氏や、現在自身の警護隊のトップを務めるショーン・カラン氏など。ボンジーノ氏はシークレットサービスの元隊員で、トランプ氏の暗殺未遂阻止に失敗した同隊を厳しく批判していた。
一方、シークレットサービスのロウ現長官代行は、今週トランプ氏との会談を設定しようとしたが実現しなかった。
トランプ氏の長官候補者リストにはこの他、自身の警護隊の元トップ、ロバート・エンゲル氏も含まれる。同氏は連邦議会議事堂襲撃事件が起きた2021年1月6日にトランプ氏と行動を共にし、後に事件を調査した下院の委員会で証言にも立った人物。
今年7月のトランプ氏暗殺未遂事件後に辞任したチートル前長官を引き継いだロウ氏は、これまでシークレットサービスの構造改革を一部実施。大統領選の選挙期間中はトランプ氏の警備強化を監督した。
連邦議会議員並びに国土安全保障省が設置した独立系の調査委員会はシークレットサービスについて、完全な刷新が必要だとかねて明言し、要人警護という本来の任務に立ち返る上で外部からの人材登用が寄与するとの見方を示していた。
ボンジーノ氏はトランプ氏の熱烈な支持者で、チートル前長官を厳しく批判。「大統領警護より政治を優先させた」「(長官には)全く不適格」と酷評していた。
一方で先週のポッドキャストでは、長官職に関して正式な話し合いは一切行っていないとも明かしている。