トランプ米政権、連邦の補助金や融資を一時停止　支援機関から懸念の声

（ＣＮＮ） トランプ米政権が、行政管理予算局（ＯＭＢ）の補助金や融資などの拠出を一時的に停止するよう指示したことがわかった。２７日に送付された内部メモで明らかになった。ホワイトハウスは拠出の全面停止といった指示ではないと説明しているものの、慈善団体や教育機関からは混乱と懸念の声が出ている。

ＣＮＮが入手したメモによれば、ＯＭＢのバース局長代行は、連邦政府機関は「すべての連邦の財政支援の義務や支払いに関係するすべての活動を一時的に停止しなければならない」と通知した。メモには過去の大統領令に記載された政権の優先事項が記されている。

メモでは、今回の一時停止の措置について、社会保障や高齢者向け保険「メディケア」の給付に影響することはなく、個人に直接提供される支援も含まれないと説明している。

今回の指示を受け、連邦政府からの補助金や融資に依存している公的機関や民間団体に懸念が広がった。一方、ホワイトハウスはそうした懸念は見当違いだと主張している。

ホワイトハウスのレビット報道官は記者会見で、「これは、トランプ政権による連邦政府の支援や補助金のプログラムの全面的停止ではない」と述べた。

レビット氏は、一時停止の措置は全面的な削減ではなく、民主党の優先事項に対するものであり、すべての政府機関は政権に対して予算の維持を訴えることができると語った。プログラムが必要なものであり、大統領の政策にそっているとみなされるならば、ＯＭＢはそうした政策を検討するとしている。

政権が一時停止の措置を発表して１日と経たないうちに、複数の非営利団体が連邦裁判所に対して、今回の判断を停止するよう訴え出た。訴えでは、今回のメモについて、連邦政府のプログラムを削減できるとするＯＭＢの法的権限の根拠が説明されていないと主張している。