強力な嵐で10人死亡、倒木や冠水の被害も 米南東部
米ケンタッキー州知事、嵐の最新状況を説明
(CNN) 米南部ケンタッキー州が強力な嵐に見舞われ、少なくとも9人が死亡した。同州のベシア知事が16日明らかにした。嵐によって引き起こされた洪水によって道路や家屋に被害が出ている。ジョージア州当局によれば、同州でも1人の死者が出た。
ベシア氏によれば、救急隊が救助・捜索活動にあたっている。過去24時間で1000件以上の案件に対応したという。ベシア氏は今回の嵐について、「少なくとも過去10年で我々が対処したなかで最も深刻な気象現象の一つ」と述べた。
今回の嵐を撮影した動画には、倒木や、水に沈んだ車両、家屋の浸水などが捉えられている。テネシーやケンタッキー、バージニアの各州では道路の冠水や、事業所や家屋での浸水が報告されている。
ケンタッキー州の当局者によれば、15日には嵐が威力を増すなか、水位が過去最高の水準にまで達した。
ベシア氏は住民に対して警戒を維持するよう呼び掛けた。300カ所以上で道路が封鎖されているという。
ベシア氏は、死者の中に少なくとも子ども1人が含まれていると明らかにした。死者の数は今後、増えるとみられるという。死者の一部は交通事故によるものだとして、住民には道路から離れるよう呼び掛けた。
ベシア氏は、嵐の襲来に先立ち非常事態を宣言していた。非常事態の宣言を承認して被災地域に連邦政府の資金を利用することを認めたトランプ大統領に対しては謝意を示した。
激しい雨と洪水により複数の州で被害が出ている。住民が避難を強いられたほか、数十万人が停電に見舞われた。
バージニアやウェストバージニア、ケンタッキー、アーカンソー、テネシーといった各州の一部では16日午前にかけて鉄砲水への警戒が呼び掛けられた。一部地域では洪水に対する警戒が17日まで続く。ミシシッピやアラバマ、テネシーの各州には16日に竜巻の警戒警報が出された。