中東や北アフリカで反米デモ拡大、死者も リビアでは逮捕者
イエメンの首都サヌアでは同日、米大使館前に数千人が集まり、デモ隊の一部が塀を越えるなどして敷地内に入った。当局によると、治安部隊との衝突でデモ隊の4人が死亡。治安部隊の24人とデモ隊の11人が負傷した。
チュニジアとモロッコ、イスラエルのテルアビブでも米大使館前で反米デモが行われ、ガザでは200人が集まって星条旗を燃やすなどした。
スーダンの首都ハルツームでも大使館前でデモが続き、米政府は米国民に対し、大使館に近寄らないよう呼びかけている。
イランの首都テヘランでは、米国の利益を代表するスイスの大使館前に500人が集まった。この日のデモは約2時間で終了したが、同国のイスラム組織は14日にイラン全土でデモを呼びかける声明を出している。
デモの発端となった映画は7月に動画投稿サイトのユーチューブに掲載され、エジプトのテレビが取り上げたことなどをきっかけとしてイスラム圏で反発が強まった。
米当局者はこの映画に対する批判を強めており、クリントン米国務長官は同日、「偉大な宗教を中傷し、挑発する意図があるように思える」と批判。米連邦捜査局(FBI)はこの映画を制作したとみられる人物に接触したという。