台風の死者400人超、25万人が家を失う フィリピン
フィリピン・モンテビスタ(CNN) 台風「ボーファ(24号)」に直撃されたフィリピンでは、7日朝までに確認された死者は418人、負傷者は445人に上った。
行方不明者は383人、家を失った人は約25万人に達し、500万人以上に影響を与えた。国家災害リスク削減管理委員会(NDRRMC)が発表した。
ミンダナオ島南部モンテビスタでは、洪水の被害で数十人が死亡、多数が行方不明のままだ。布やヤシの葉がかぶせられた泥まみれの遺体が道ばたに並べられている。これほどの台風が同国の南部地域を年末近くに襲うのは初めてだと住民は語った。
さらに被害が大きかったのが、モンテビスタの20キロ南東にあるニューバターンの町だ。4日に起きた洪水は住宅や軍の駐屯地を襲い、当局によれば少なくとも142人が死亡した。援助団体の関係者によれば、住宅の90~95%が被害を受けたと見られ、生き残った人々も食料や飲料水の不足に苦しんでいるという。
フィリピンのアキノ大統領は「行方不明になっている人々の無事を祈っている」と述べるとともに、多くの家族がクリスマスを避難所で過ごさなければならないことに悲しみを表明した。国営フィリピンニュース通信社によれば、大統領は7日にニューバターンを訪れ、被害を確認するとともに援助物資の配布を視察するという。