チャベス大統領の病状めぐりさまざまな憶測 米関与を懸念する声も
ワシントン(CNN) ベネズエラのマドゥロ副大統領は4日、チャベス大統領は「(術後も)必死に病気と戦っている」とし、さらに大統領はこの機に乗じて権力を盗もうとする野党を非難していると述べた。しかし、副大統領はチャベス大統領の詳しい病状は語らなかった。
チャベス大統領は、3週間以上前に4度目のがん手術のためキューバに渡って以来、公の場に姿を見せていない。
ベネズエラのビジェガス情報相は3日、チャベス大統領は深刻な肺感染症に伴う合併症を発症したと発表した。大統領が患っているがんの種類や術後の予後については明らかにされていない。
そんな中、重病のチャベス大統領が果たして10日に予定されている4期目就任式に出席できるのかとの疑問の声が上がっている。さらに、万が一、大統領の職務遂行が不可能になった場合、米国が権力の移行に関与しようとするのではないかとの憶測も流れている。
国務省のヌーランド報道官は、米政府がベネズエラの野党とも交渉している事実を認めた上で、「ベネズエラ国内の政治的移行はベネズエラ国民の決定に基づくものでなければならない。米国が解決に乗り出すことはありえない」として、関与の可能性を否定した。
しかし、米国は2002年にベネズエラの野党や、チャベス大統領が一時的に権力の座から降りることになったクーデターに関与した人々と親密な関係にあった。米政府はクーデターへの関与を否定したが、ベネズエラ国民の多くがクーデターは米国がチャベス政権の転覆を狙って仕組んだものと考えている。