中国で交通規則を厳格化、ドライバーが反発
北京(CNN) 中国では交通規則を無視するドライバーが多いため、運転には少なからず危険が伴う。1日からは中国全土でより厳格な交通規制が施行されたが、ドライバーからは不満の声が上がっている。
中国交通運輸部によると、2011年に発生した交通事故は200万件を突破し、交通事故による死者も6万2000人を超えたという。違反者に対する罰則は徐々に厳しくなっている。
1日には中国全土で新たな交通規則が施行された。新規則では飲酒運転、運転中の電話での会話、赤信号や黄信号無視に対する罰則が強化されている。違反点数が累積で12点になると免許停止となる。再び運転するには、交通規則の講習を7日間受講し、試験に合格する必要がある。
ところが、新規則に対し、多くのドライバーから不満の声が上がっている。
特に黄信号を赤信号と同じとみなす新規則のへの反発が強い。1年間に信号無視を2回行うと免許停止となる。
中国の短文投稿サイト「微博(ウェイボー)」では、「黄信号に変わった途端に前の車が急停車したため衝突してしまった」といった投稿が寄せられた。北京市内に設置されている信号機には信号が変わるまでの時間を示す「カウントダウン表示」がないため、信号が変わる前に減速し停止するのは困難だ。
だが北京市の公安交通管理局は、信号機のカウントダウン表示がなくても、違反者には新規則を厳格に適用するとしている。
微博で行われた投票では、回答者の84%に当たる1万3000人が新交通規則は「受け入れ難い」と回答している。
中国公安部交通管理局によると、新規則の導入以降、北京、天津、南京、杭州、済南の主要5都市で交通事故が9~30%減少したという。