シリア反体制派に拘束された軍将校ら、ビデオで解放を懇願か ネットに公開
(CNN) シリア反体制派に拘束されている政府軍将校ら2人が、解放のための「捕虜交換」をアサド大統領に懇願しているとされるビデオが15日、インターネット上に公開された。
2人は昨年10月、反体制派武装組織「自由シリア軍(FSA)」に拘束された。ビデオでは、国際法に準じた扱いを受けていると述べたうえで、「これまでシリア政権に対し、われわれと引き換えに無実の男女市民50人を解放するという捕虜交換の検討を求めてきたが、何の回答も得られなかった」と訴えている。
政権側は先週、反体制派に拘束されたイラン人48人の解放と引き換えに、反体制派2000人余りを解放した。軍将校とされる人物はビデオの中で、アサド大統領に「シリア軍要員はイラン市民ほど重要でないということか」と迫っている。
同国では15日も各地で戦闘が続き、反体制派の地域調整委員会(LCC)によると全土で計237人の死者が出た。
シリアのジャファリ国連大使は、北部のアレッポ大学では2回の爆発が起き、少なくとも82人が死亡し、162人の学生が負傷したと発表。国営メディアは「テロリスト」の仕業と伝えたが、FSAの報道官は政府軍機による砲撃だったと主張している。大きな被害の出た学生寮には、市内外から避難した家族連れも滞在していたという。