暴行被害女性は「楽しんでいる」、最高裁判事候補が不適切発言 インドネシア
(CNN) インドネシアで最高裁判所判事の候補者が国会の委員会に出席した際、婦女暴行の被害者に関する不適切な発言を行い、国民の強い怒りを買っている。
ダミング・サヌシ氏は14日、同氏が最高裁判事として適任かどうかを判断するための国会の委員会に出席。この席で同氏は「強姦犯に死刑判決を下すかどうかについては、徹底的な考察が必要だ。なぜなら強姦事件においては犯人も被害者も(性行為を)楽しんでいるからだ」と述べたと伝えられている。
ダミング氏の発言はインターネット上の交流サイトなどを通して瞬く間に広がり、国民の反発を招いた。同氏を最高裁判事として承認しないよう国会に求める声も上がっている。
同氏は国会議員を前にして緊張したあまり、冗談を言おうとしたのだと釈明し謝罪。国営アンタラ通信によれば、同氏は「人々の感情を害する可能性を理解せずに発言してしまった」と述べたという。
問題発言が出た委員会の委員長は今回の発言について、不適切で国民の反発も考慮すると述べた。イスラム系の福祉正義党の委員たちは、同氏の最高裁判事就任に反対する立場を明らかにしている。